【BLWオンライン講座 from 松江】
[掲載日]2020.06.122020年5月31日に開催したBLWオンライン講座 from 松江
BLW(Baby-led Weaning)とは「赤ちゃん主導の離乳食」と訳されています。
2019年12月に日本で初めて翻訳本が出版され、今、国内で広まりつつある離乳食の方法です。
翻訳本は「『自分で食べる!』が食べる力を育てる 赤ちゃん主導の離乳(BLW)入門」(ジル・ラプレイ&トレーシー・マーケット 著)
日本BLW協会理事の先生お二人を講師に迎え、参加者は100名近くという大規模の講座になりました。
先生方は神奈川より、主催者は島根県松江よりお送りしました。
尾形夏実先生、江田明日香先生、どうもありがとうございました。
皆さまのご協力により何とか無事に終えることができほっとしております。
まことにありがとうございました。
募集を開始してから、すぐに増席しましたが、数日でオンラインアプリの上限100名となり募集を終了するという人気ぶりでした。
地域は北海道から沖縄まで29都道府県から。
オンライン開催ならではの広い地域からご参加いただきました。
専門家の職種は、歯科医師(15)、助産師(13)、 保育士(11)、 歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、 栄養士、 保健師、臨床心理士、子育て支援、発達支援、子育て雑誌編集者など、非常に広い職域からご参加いただきました。
内容は、33名の親御さんにはBLWの基本的なスタンスをご紹介いただき、
60名の専門家の方々とはグループディスカッションの時間を多くとり、他/多職種の方々と意見交換をしていただきました。
次はいただいた感想です。
まずお母さん方から
○赤ちゃんが自分で決める、赤ちゃんの力を信じるという考え方にとても共感しました。離乳食を始める前にBLWを知れたことは大変嬉しく思っています。
○自宅にいながら講座を受けられ、子育て中の私にとってはとても有意義な時間が持てました。
○私自身早食いで、ここ最近意識してゆっくり噛んで食べるようにしています。食材を噛み締めるおいしさ、少量での満足感を覚え、噛むことの大切さを今更ながら実感しているので、息子の食事がはじまる前に知れてよかったです。
○離乳食が、作るのが簡単でその上子供の力を信じることにつながるというのは何よりだなと思いました。特にいいなと思ったのは子供が食に興味を持ち、食に向き合いながら食べるというところです。
○従来型の離乳食は赤ちゃんにとっては食べ物が自動的に口に運ばれる、というのは、なるほど!と思いました。
○上の子が離乳食を食べなかったので悩みが多く、離乳食は嫌だなと思っていました。赤ちゃん主導。遊びや発達では大切と思ってきましたが、食事もそうだよなと思いました。赤ちゃんの気持ちを大切にしたいです。 たくさんの方にBLWを知ってほしいです。
専門家からは
○お母さんたちの質問など、どういう事が不安なのか、期待しているのかなどを直接聞くことができて為になりました。グループワークで色んな意見が聞けたのも良い経験になりました。(歯科医師)
○せっかく、アドバンス的な講座という設定でしたらもっと、BLWを実際にやっての利点や問題点や困りごとなど検討できたらよかったと思います。正直、新たな学びはありませんでした。(子育て支援)
○離乳食だけでなく、支援とは何かについて振り返る良い時間となりました。(保健師)
○講師の先生のBLWは一つの方法で、究極は、どんな風に子育てをしたいかという軸さえしっかりしていればよいというお話に大変納得できた。当事者であっても、支援者であってもこのことを意識して、共有すること、その中の一つの手法として、どのような可能性があるのか今後も知識を深めたいと感じた。(作業療法士)
○本当に色々な職種の方、色々なお住まいの方と話を深めることができ、貴重な体験をしました。最後に言っておられたように、一つの職種だけでなく、色々な職種の方がそれぞれの目線から家庭を支援していけるようにしていかないといけないなと感じました。(保育士)
○親子向けのお話は、実際に伝えられてる内容がお聞きできてよかったですが、 赤ちゃん主導のためにも養育者が安全のために考える工夫点や周囲との温度差への対応などもう少し、具体的なお答えがあったがいいと思いました。(子育て支援者)
今回の専門家向け部分は「基礎的知識がある方」を対象としましたが、長年現場で親子さんから相談を受けている方々と始めたばかり、これから始める方との経験値の差がかなり大きかったようです。
事前にそこのところを予測できなかった主催者の落ち度です。参加者の方々、特にご満足いただけなかった方々にはお詫び申し上げます。いただいた貴重なご意見を今後の運営に生かしてまいります。
今回の講座が日本でBLWが広まるためのきっかけとなりましたら、こんなにうれしいことはありません。
BLWという子どもの力を信じ、子どもの自主性を尊重する手法が、その本質を理解されたうえで広まることを願っています。
BLWとは決して「手づかみ食べ」と同じではないことの理解が進みますように。